No.33 おすすめの本

図書館の受付前に展示している、今読みたいおすすめの本をご紹介します。

銀河鉄道の父

門井 慶喜/著 講談社

2023年5月5日より公開されている同名映画の原作小説です。著者である門井慶喜さんは2003年「キッドナッパーズ」でデビューされ、時代小説やミステリー小説など、数々の幅広いジャンルの作品を発表されています。こちらの作品は「小説現代」で2016年10月号から2017年7月号にかけて連載され、2018年に第158回直木三十五賞を受賞されました。今年は宮沢賢治没後90年の節目の年です。本作は宮沢賢治ではなく、父・政次郎が主人公です。教科書で学んできた宮沢賢治とは違った一面を垣間見ることができます。映画鑑賞と合わせて、原作もお手に取ってみてはいかがでしょうか。

内容紹介

宮沢賢治の生家は祖父の代から続く裕福な質屋であり、長男である賢治は跡取りとして厳しくも大切に育てられる。しかし賢治は家業を嫌い、学問の道へ進み、創作に情熱を注いでいく。政次郎は厳格な父親であろうと努めるも、賢治のためならとつい甘やかしてしまう。37年という短い生涯の中で、詩約800篇、童話約100篇という膨大な数の作品を生み出した宮沢賢治を、父親の視点から活写する。